2021年06月08日

アラブ首長国連邦(UAE)の宇宙開発を支える日本の狙いとは!?

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

7月20日午前6時58分、日本の宇宙研究開発機構(JAXA)と
三菱重工業はアラブ首長国連邦(UAE)勢の火星探査機「アマル」を載せたH2Aロケット42号機を、
鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げました。
探査機は約1時間後、予定の軌道に投入され打ち上げは成功。
アラブ首長国連邦(UAE)勢が惑星間飛行する探査機を飛ばすのは初めてでした。

 

(図表 UAEの火星探査計画 イメージ図)

(出典:UAE SPACE AGENCY

 

UAE勢は宇宙開発のノウハウは全くなく米国勢や本邦関連企業が開発に協力した末の打ち上げ成功だったのです。
そもそもUAE勢の国家的プロジェクトとして火星探査計画は立案されています。
その背景にあるのは中東の経済のハブとしての存在感を更に高めることにありました。
オイル・マネーで潤う中東産油国としての存在感に加えて宇宙開発という柱を国家として打ち立てることを選んだのです。

2014年7月。
ここを境にUAE勢のプロジェクトは具体的に動き出します。
中東勢としては初となる計画で2021年までに火星へ無人探査機を送るというもので、
司令塔としての国家機関・宇宙庁も設立されました。

UAE勢の宇宙開発においてカギとなるのは実は日本なのです。
米国勢と日本が実際の開発計画の具体案を提案しているのです。

 

(図表 UAEと日本の開発相関図)

 

 

(出典:SPACE SHIP PEQUOD CREW

 

現在、地球周回軌道に関する技術では通信機器、
カメラや温度計や気圧計のような各種センサーが活躍する領域であり小型化・高性能化は必然です。
その意味でこれら衛星も超小型化していくのが当然の流れでしょう。
しかし仮に火星に都市を建設する場合で重要となるのは「物流」であり
「旅客」であってそこで使われるの「トラック」であり「バス」なのです。

UAEが火星を目指すにあたっては、このあたりの輸送系を再検討する必要があるでしょう。
しかもこの場合の「輸送系」とは地球から宇宙への輸送系(ロケット)ではなく、
地球と月の間の軌道から火星軌道という軌道間の高度な輸送能力が必要になる分野です。
地球からH2Bという高推力ロケットで打ち上げられる日本の「こうのとり」は
宇宙空間で放出され軌道間輸送船としての能力を発揮します。
これらの技術・ノウハウはUAE勢が進めようとしている火星開発に貢献することは間違いないでしょう。

日本のH2Aロケット打ち上げの成功は連続34回、
成功率は97.5パーセントとなっているように、日本での打ち上げは“立派なビジネス”になっていると言えるでしょう。






xxx


© 2021 コロナ後の人生。| 気づきに満ちた世界と私. All rights reserved.